令和7年4月12日、天皇皇后両陛下、秋篠宮皇嗣同妃両殿下御臨席の下、石破総理は、大阪府大阪市内で開催された、大阪・関西万博の開会式に出席した。
総理は開会式において2025年日本国際博覧会名誉会長として挨拶を行い、開会式終了後、総理は大阪ヘルスケアパビリオンを視察し、万博テーマ事業プロデューサーと面会し、続いてディミトリ・ケルケンツェスBIE(博覧会国際事務局)事務局長と面会した。最後に秋篠宮皇嗣同妃両殿下御臨席の下、大阪市内で開催されたレセプションに出席し、挨拶を行った。
首相あいさつ文
「本日、天皇皇后両陛下、皇嗣同妃両殿下御臨席の下、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開会式が開催されるにあたり、政府を代表して一言御挨拶を申し上げます。
世界中から160を超える国・地域、国際機関、国内から大阪府市、関西圏だけではなく全国から多くの方々に御参加をいただき、開会式を迎えることができました。開催に向けて御尽力、御協力いただいた皆様方に、心から御礼を申し上げます。
1851年のロンドン万国博覧会から170年以上の歴史を積み重ねてきた国際博覧会、時代を映す鏡であるとともに、人類共通の課題をいかに克服するか、内外の英知を集め、その道を示していく場でもあります。
我が国が開催した過去の万博、1970年大阪では「人類の進歩と調和」、2005年愛知では「自然の叡智(えいち)」がテーマでした。20年を経た2025年、「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げ、日本は再び世界の人々が対話し、交流する舞台を提供いたします。ここから「新しい日本」の姿を世界に発信をいたしてまいります。
コロナ禍を乗り越えた世界は、今、様々な「分断」の危機に直面しております。こうした時代に、世界中の人々が集まり、「いのち」というテーマに向き合い、最先端の技術や多様な考え方、そして文化に触れることは極めて大きな意義がございます。
これから184日間にわたる祭典が始まります。万博会場の象徴である大屋根リングは、日本の伝統的な建築技法をいかしつつ、CLT(直交集成板)という最新の技術を用いた世界最大の木造建築物であります。このリングの内外で、会期を通じ各国や来場者相互の交流が進み、世界が再び結びついていくことを期待してやみません。前回の万博から移動手段も格段に進歩をいたしました。1970年万博では、新幹線は東京から大阪まででした。高速道路も名神、東名だけでした。関西空港はありませんでした。それから格段に進歩いたしております。世界中からおいでになった皆様方にも、ここ大阪・関西を起点に日本各地を訪れていただき、新たな日本の魅力を発見していただきたいと存じます。
招請国政府として、安全に皆様をお迎えし開催する責任を果たしていく決意と、関係する全ての皆様への改めての心からの感謝を述べて、私の御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
令和7年4月12日
日本国内閣総理大臣 石破 茂
」